ボトックス注射のデメリットや、失敗しないための注意点を紹介します。
ボトックスのデメリットには主に6つあり、体質や体調によっては受けられないこともあります。副作用については数日経てば緩和されることがほとんどですが、術後のアフターケア方法によっては腫れや内出血を長引かせる可能性もあるので注意が必要です。
デメリットを出ないようにする方法や「失敗した」と感じたときの対処法をお伝えするので、順に見ていきましょう。
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小野優子
スキンケアとアンチエイジングに注力するアラフォーライター。自身がシワ・シミ・たるみに悩み始めたことをきっかけに、美容医療に目覚める。「何歳になっても美しく」をモットーに活動中。
ボトックス注射に期待できる効果とは
部位 | 期待できる効果 |
---|---|
エラ | 輪郭痩せ |
顔 | 小ジワの改善 |
脇・手 | 制汗 |
肩・ふくらはぎ | 痩せ・コリの改善 |
鼻 | 花粉症の改善 |
ボトックス注射の効果は、部位によって変わります。目じりや額などのシワに効果がある顔ボトックスが人気ですが、ボトックスの効果はそれだけではありません。
エラボトックスの場合は、張ったエラを小さくさせることで輪郭がシャープになり小顔効果をもたらすのが特徴です。骨格によるエラ張りには効果がありませんが、食いしばりや歯ぎしりによるエラ張りに効果があります。
脇汗や手汗が気になる場合にも、ボトックスがおすすめです。ボトックスを注入することで脇や手の発汗が抑えられます。他にも、肩にボトックス注射をすることで肩こりの解消を行なったり、ふくらはぎの筋肉に働きかけることで痩せたりできるメリットがあるのがポイントです。
花粉症の場合は、鼻腔内にボトックス注射をすることもできます。施術直後から効果を実感できるため、花粉シーズンを楽に過ごすことが叶います。
ボトックス注射の6つのデメリット
ボトックス注射のデメリットを6つ紹介します。施術前に知っておくことでリスクを減らしながら治療を行なえるので、チェックしましょう。
1. 施術中に痛みを感じる
ボトックス注射は肌に針を刺して薬剤を注入するため、どうしても施術中に痛みを感じます。また、注入箇所も複数になる場合もあり、何度も痛みを感じてしまうことがデメリットです。痛みの特徴としては針を刺したときはチクっとした痛み、薬剤が入るときはツーンとした痛みがあります。
しかし、ボトックス注射で使われる注射針は採血時に使われる注射針よりも細いので、それほど痛みを心配する必要はありません。採血や予防接種などの注射でそれほど痛みを感じない場合は、問題なく受けられることがほとんどです。
痛みに弱い場合は、麻酔を使用することもできます。肌の表面に塗るクリームタイプの麻酔を使うことが多く、塗った部分は皮膚の感覚がなくなり痛みを感じにくくなります。
麻酔を使わないケースも多い施術ですが、注射が嫌いな方や痛いのが苦手な方はカウンセリングで麻酔の相談をすると良いでしょう。
2. 痛みや腫れ・内出血が出る場合がある
ボトックスのデメリット2つ目は、施術後に痛みや腫れ、内出血が起こることがあることです。まれに針を刺したことによって赤く腫れたり、内出血を起こしたりしていまうことがあります。
しかし、基本的にはこうした痛みや腫れ、内出血がずっと続くことはありません。痛みは施術後時間が過ぎれば収まってきますし、腫れや内出血についても化粧でカバーできる程度です。
ボトックスは施術後からメイク可能なため、治療後に出かける予定がある場合はコンシーラーやファンデーションで隠すこともできます。その後は数日程度に気にならなくなるので、週末に予定を入れないなど仕事の休みをうまく利用して施術を受けるのも良いでしょう。
なお、腫れが出た場合は温めるのはよくありません。血行が良くなり腫れがひどくなることもあります。冷やし過ぎもよくないため、塗れタオルや保冷剤で軽く冷やす程度にしましょう。
3. アレルギー反応が出る場合がある
ボトックス注射には、まれにアレルギー反応が出ることがあるのもデメリットです。ボトックスで使用されるボツリヌス菌はアレルギー反応のリスクが少ない薬剤ですが、すべての人にアレルギーが出ないわけではありません。体質によってはアレルギーが強く出てしまう可能性もあります。
しかし、ボトックス注射は身体への影響が少ないため、アレルギー検査は行わないことがほとんどです。アレルギーのある方やアレルギーが心配な方は、施術前には必ずカウンセリングを受けて医師に相談しましょう。アレルギー体質の方は予診票に記載するのも忘れないようにしてください。
万が一アレルギーが出た場合も、重症化することはほとんどありません。ボトックスの副作用のような腫れやかゆみが1週間ほど続く程度で、アレルギーのリスクは少ないとされています。
4. 表情が不自然になることがある
ボトックスのデメリットには、注入によって表情が不自然になることも挙げられます。ボトックスは筋肉に薬剤を注入することで、効果が現れる施術です。しかし、医師の技量によって仕上がりが大きく左右される施術でもあります。
不自然な表情は、顔がこわばったり引きつったりするのが特徴です。まれに表情がなくなって他人とコミュニケーションが取りにくくなるというデメリットもあります。これは薬剤の注入量が多すぎる場合や、注入箇所が適切でなかった場合に起こるもので、医師が技量不足が挙げられます。
しかし、ボトックスは永久的に効果が続くものではありません。もし表情が不自然になっても数カ月程度で元に戻ってくるため、過度な心配をすることはありません。すぐに元の状態に戻すことはできませんが、自然に表情が戻るのを待つことは可能です。
5. 左右のバランス差が出る場合がある
人の顔は左右対称でないことがほとんどですが、ボトックス注射をすることで左右差が大きくなることもあります。これは左右でボトックスの注入量を同じにした場合に起こりやすい傾向です。
ボトックスは注入量によって仕上がりが変わってきます。そのため、元々左右差のある部位に同じ量を注入してもバランスが取れるわけではありません。それぞれの部位に適切な量を注入する必要があるのです。
しかし、ボトックスには左右のバランスを整えられるのというメリットもあります。知識や技術を持った医師ならバランスの取れた仕上がりになるよう計算しながら注入量を調節するので、施術前は左右非対称だったものが左右対称になるように施術することも可能です。
万が一ボトックスにより左右対称でなくなった場合も、ボトックスの効果が薄くなってくればアンバランスが解消されてきます。
6. 妊娠中の妊婦は受けられない
妊娠中の場合は、ボトックス注射を受けられません。妊娠中の妊婦に対しては実験が行われたことがありませんが、海外では妊娠中にボトックス注射をして、流産が見られたというケースがあります。
ボトックス注射をしても問題なく出産に至ったケースもありますが、胎児へどのような影響が出るかがわからないため、クリニックでは妊娠中のボトックス注射はできません。妊娠している可能性がある場合は、必ず伝えるようにしましょう。妊娠中だけでなく、授乳中の場合も施術は受けられません。
また、ボトックス注射を受けたあとは、避妊も必要です。女性の場合は最後に施術を行なってから2回の生理が来るまでは、避妊する必要があります。男性の場合は施術後3カ月は避妊が必要です。女性はもちろんですが、男性も精子に影響が出る恐れがあるため、注意しましょう。
ヒアルロン酸注射とボトックス注射のメリット・デメリット
項目 | ボトックス | ヒアルロン酸 |
---|---|---|
デメリット |
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| メリット |
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効果の持続期間 | 4〜6ヶ月程度 | 6〜12ヶ月程度 |
効果 |
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|
施術方法 | 注射 | 注射 |
施術時間 | 15分程度 | 30分程度 |
ボトックスはヒアルロン酸注入と比べると、効果の持続時間が短いというデメリットがあります。他にも、ボトックスでは表情がなくなるかもしれないデメリットもありますが、ヒアルロン酸は自然な仕上がりになるのが特徴です。
こうした違いは、ボトックスとヒアルロン酸では効果が違うことが挙げられます。ボトックスは表情を動かしたときにできる額のシワや笑うとできる目じりのシワに効果がありますが、ヒアルロン酸は表情を動かさなくてもできているほうれい線や目元のシワに効果的です。
しかし、ヒアルロン酸にはボトックスのような多汗症のケアや肩こり解消、痩身効果は期待できません。こうしたことから、ボトックスは顔を動かしたときのシワを目立たなくしたい場合や、多汗症の改善、肩こり解消、エラ張り解消などを行ないたい方におすすめです。
一方、ヒアルロン酸は肌のハリを取り戻し、いつも顔にある小ジワを解消したりふっくらしたイメージに仕上げたい場合におすすめです。首のシワや手の甲のシワにも効果があります。
ボトックスのデメリットが出ないためにすること
ボトックスのデメリットを抑えるためにできることを3つ紹介します。それぞれ注意しながら施術を受け、アフターケアを行ないましょう。
カウンセリングで疑問や不安点は解決する
ボトックスのデメリットを出ないようにするには、カウンセリングできちんと疑問や不安定を解決することが大切です。
人によって効果や副作用の出方はそれぞれ違います。予防接種を受けたときに内出血や腫れが起きやすいなど普段から心配な点がある方はもちろんですが、それ以外の方も気になることはなんでも質問するようにしましょう。
カウンセリングでは施術の説明のほかリスクの説明もありますが、こちらもきちんと確認するようにします。医師や看護師、カウンセラーの話を聞きながら出た疑問点についても必ず確認したうえで、納得して施術を申し込むことが大切です。
基本的にカウンセリングは何度も受けることが可能です。その場で判断できないときは持ち帰ることも可能なため、カウンセリングを受けたからといって必ず施術を申し込まなければいけないわけではありません。
複数のクリニックでカウンセリングを受け、納得して施術を受けられるクリニックを選びましょう。
過去のアレルギーや体質について把握する
ボトックスはアレルギー反応が出ることはまれですが、リスクを避けるためにも過去のアレルギーや体質については自身で把握し、医師や看護師に申告しましょう。
特にボトックスにアレルギーが出やすい場合は注意が必要です。アレルギーのない人と比べると副作用が強く出る可能性が高いので、リスクをよく確認したうえで施術を受けるようにする必要もあります。術後のケアについても必ず確認しましょう。
予診票やカウンセリングではアレルギーについて聞かれるので、間違いのないよう記入します。事前にアレルギー検査を受けられる場合もあるので、心配な場合は受けるのをおすすめします。
アレルギーのリスクをゼロにすることは不可能なため、大きな副作用が出ないためにもきちんと自身の身体の状態を把握しておきましょう。
術後患部に熱を持たせないようにする
ボトックスのデメリットを出さないためには、施術後に患部を温めないようにすることもポイントです。患部を温めると血行が良くなって腫れが大きくなったり、かゆみが出たりすることがあります。
また、ボトックスは熱に弱いこともあり、十分な効果を出したい場合には温めてはいけません。施術後3日程度は温泉やサウナ、スポーツなど体を温める行為は避けるようにします。他にも、飲酒は内出血を起こしやすくするため、当日の飲酒はやめましょう。
マッサージやエステについても避けるようにしてください。内出血が行ったり、薬剤が他の部位へ広がってしまったりするのを避けるためです。患部をセルフマッサージすることも避けます。
マッサージやエステに行く場合は、どれくらい経ってから行っても良いか医師に確認しましょう。なお、温める以外にも冷やし過ぎもよくないため、冷やす場合は保冷剤などで軽く冷やす程度にします。
まとめ
ボトックス注射のデメリットや、失敗しないための注意点をまとめました。
ボトックスのデメリットには、施術中の痛みや施術後の内出血や腫れ、アレルギー反応などがあります。痛みは我慢できる程度ですが、不安な場合は麻酔を使用できます。術後の副作用は時間が経つにつれて緩和されることがほとんどです。
医師の技量不足によっては表情がなくなったり、左右対称にならない場合もあるため、クリニックを選ぶときは実績も確認するようにします。カウンセリングではきちんと疑問を解消してから申し込めるよう、リスクやアフターケアについても確認してから施術を受けるようにしましょう。