ボトックスで傷跡修正ができる!諦めていたケロイドや線状成熟瘢痕にも効果!

この記事では、ボトックスでの傷跡修正について解説しています。

線状成熟瘢痕ケロイド肥厚性瘢痕などの傷跡の修正にはさまざまな方法がありますが、ボトックスも効果的である施術の1つです。

ボトックスでの傷跡修正の方法や傷跡修正メニューのあるクリニックなどを記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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著者情報(三浦希)beauty-column編集部
三浦 希
日々美容に関する情報を収集し、最新の情報をキャッチすることに努めている。美容整形だけでなく、コスメ・ヘアケア・ダイエット等幅広い分野の調査担当。

ボトックス注射の傷跡修正とは

やけどの跡や手術後の縫合跡などの傷跡を目立たなくする施術である傷跡修正

施術にはステロイドやレーザーなどの方法が用いられていますが、ボトックスという選択肢もあります。

ボトックスの使用用途として一般的に知られているのはしわやたるみ、汗の軽減です。しかし、近年傷跡にも効果的であるということがわかってきています。

ケロイドのステロイドやレーザーでの治療頻度は1ヶ月に1回が多いですが、ボトックスでは2ヶ月に1回程度で治療を進めることができます。

現在は保険は適用されず自由診療での施術になります。また、主な傷跡修正の方法であるステロイドに比べると高額ではありますが、治療頻度や効果を重視したい場合におすすめの方法です。

ボトックス注射で修正できる傷跡は

傷跡修正の方法の1つであるボトックス注射。

傷跡の中でもボトックスで目立たなくすることができるものとして、線状成熟瘢痕ケロイド(肥厚性瘢痕)があります。

これらの症状についてそれぞれ解説します。

1. 線状成熟瘢痕

線状成熟瘢痕は、瘢痕の一種です。

瘢痕とはやけど、擦り傷や切り傷、手術による傷が跡になったもの(傷跡)です。ニキビによる傷跡も含まれます。皮膚の一部である真皮が傷つくとその傷をカバーするためにコラーゲンが増殖されます。そのコラーゲンの繊維が主成分となるのが瘢痕であり、傷跡です。

傷跡の目立ちやすさは傷の深さに関係し、傷が深いほど傷跡も目立ちやすいことが一般的です。

傷は炎症を起こした時点では赤く痛みを伴っていますが、通常の過程では時間とともに白くなっていきます。痛みやかゆみなども特にありません。これが成熟瘢痕と呼ばれています。

この成熟瘢痕が1本の線になっているものが線状成熟瘢痕です。少し線が盛り上がるような瘢痕や、色素沈着により茶色のような色味になる瘢痕もあります。

2. ケロイド(肥厚性瘢痕)

ケロイドと肥厚性瘢痕は一言でケロイドとまとめられることが多い傷跡です。しかし、実際はそれぞれ違う種類なのです。原因や治療方法など似ていることはあっても成因や好発部位は異なります

症状には傷の深さや治るはやさ、女性ホルモンや高血圧、遺伝的な問題などが関わっています。

ケロイドの成因は不明ですが、真皮のわずかな損傷でも発生する可能性があります。胸や肩、耳などに発生することが多いことが特徴ですが、全身のどこでも症状が起きることがあります。赤みや盛り上がりなどが発生部分の周囲に広がることもあります。

肥厚性瘢痕は、真皮に広く傷ができた場合、傷跡になるときに炎症が引かず赤く盛り上がったようになることが特徴です。全身のどこでも起きる可能性がありますが、特に関節のような動きやすい部分に起きることがあります。

かゆみや痛み、ひきつったような感じなど、自覚症状はどちらも同じですがケロイドのほうがより強い症状が出ます。

ボトックスを使った傷跡修正の方法

ここでは、線状成熟瘢痕やケロイド(肥厚性瘢痕)のボトックスでの修正方法を解説しています。

どのような施術方法なのか、通院頻度はどのくらいなのかなど施術への疑問に対しても説明しているので、参考にしてみてください。

1. 線状成熟瘢痕

線状成熟瘢痕へのボトックス注射は、特に陥没したものに効果的な方法です。ボトックスを傷跡に注入することでへこみの軽減が期待できます。

へこんだ傷跡にはヒアルロン酸を注入する治療が効果的だとされていますが、ボトックス注射を加えることでさらに目立たなくすることが見込めます。おでこやあごなどの動きやすい部分は傷のへこみが目立ちやすいので、そのような場合に併用することがあります。

注射から半年ほどで効果が減る場合が多いので、その際には追加で注射を打つ必要があります。また、ヒアルロン酸は1〜2年ほどで効果が薄れてくるのでこちらも追加の注入が必要です。

価格は30,000円台のものが多く、範囲によって金額も変わります。

2. ケロイド(肥厚性瘢痕)

ケロイド・肥厚性瘢痕へのボトックス注射は、皮膚の張力を和らげることにより傷の炎症の広がりや盛り上がりを抑えることが期待されている方法です。

ケロイドや肥厚性瘢痕に多く使用されているステロイドは傷跡に直接注射するので強い痛みがあります。しかし、ボトックスは傷跡の周辺に注射するので個人差はありますがステロイド注射ほどの痛みはありません。

2ヶ月に1回の頻度で数回行うことにより傷跡を目立ちにくくさせることができます。症状によりますが、ステロイド注射と比べ頻度や回数が少ないことも特徴です。

注射後の傷跡の盛り上がりは、ステロイド注射での施術の方が柔らかくなります。

価格は30,000円台のものが多く、範囲や数によって金額も変わります。

ボトックスで傷跡修正の効果と副作用

項目内容
効果
  • 筋肉を弛緩させて立体的な傷の盛り上がりを緩和する
  • 筋肉を弛緩させて傷を出来にくくする
副作用など
  • 注入時や浸透時に痛みが出る場合がある
  • 腫れ・内出血・むくみが出る場合がある
  • アレルギー反応が出る場合がある

ボトックスで傷跡修正することの効果として、傷の盛り上がりを軽減できるということがあります。ボトックスを注射し、傷跡や傷跡周辺の筋肉を緩めることでボリュームを抑えることが期待できます。

また、できた傷跡の修正だけではなく傷の予防にも効果的です。傷ができそうな部分に事前にボトックスを注射することによって傷を発生させにくくすることができます。

注射の際やボトックスが浸透する際に痛みが伴う場合があるので注意が必要です。麻酔クリームを用意しているクリニックもあるので医師と相談しながら施術を受けましょう。

注射後には腫れや内出血、むくみなどが症状として出ることがあります。また、ボトックスへのアレルギー反応が出る場合もあるので施術の前にしっかり確認・相談しましょう。

副作用はしわやたるみなどのボトックス注射と同じで、傷に対する注射だからといって症状が起きやすいということは特にはありません

ボトックスで傷跡修正は美容皮膚科で受けられる

ボトックス注射での傷跡修正は美容皮膚科で受けることができます。

美容皮膚科ではない皮膚科でも傷跡修正は行なっていることがあるので施術方法の指定がなければ受けることはできます。しかし、ボトックス注射で線状成熟瘢痕やケロイド、肥厚性瘢痕を目立たなくしたいという指定がある場合は皮膚科での治療を見つけるのは難しいかもしれません。

近所のかかりつけの皮膚科だと、ボトックス自体取り扱っていない場合があります。取り扱っている場合でも施術は自由診療です。

美容皮膚科は自由診療で頻繁にボトックス注射を行なっているクリニックが数多くあります。そのため、ボトックス注射での傷跡修正は美容皮膚科で受けることをおすすめします。

傷跡修正メニューのある主なクリニック

  • シロノクリニック
  • THE CLINIC
  • 西新宿杉江中央クリニック
  • TAクリニック
  • 共立美容外科
  • 城本クリニック
  • SBC湘南美容クリニック
  • 品川美容外科
  • 品川スキンクリニック
  • 聖心美容クリニック
  • 東京美容外科
  • ガーデンクリニック

上記のクリニックは傷跡修正を行なっています。

治療方法には2〜3週間に1回の頻度で行うレーザー治療や、傷跡部分を切開し縫合する治療コラーゲン・ヒアルロン酸を注入するものなど幅広い施術が行われています。

ボトックス注射での傷跡修正はしていませんが、ボトックス注射自体は取り扱っています。そのため必要があればボトックスでの治療もできる場合があります。ボトックスでの傷跡修正が可能かクリニックに相談することをおすすめします。

傷跡にはさまざまな種類があります。最適な修正方法を選択するためにもカウンセリングを受け、自分の傷跡や治療方法、ボトックス注射での修正が合っているかどうかなど医師としっかり話し合いましょう

美容皮膚科で治療する手順

ここまでは傷跡の種類やボトックスでの修正方法、効果や副作用などについて説明しました。

ここでは、実際に美容皮膚科でボトックス治療する場合の手順を紹介しています。

カウンセリングの予約から施術後のケアまで説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

クリニックでカウンセリングを予約する

まずはじめに、クリニックでのカウンセリングを予約します。

傷跡修正ボトックス注射を行なっているクリニックを選びましょう。また、痛みに不安のある場合は麻酔クリームなどを使用している医院を選ぶのもおすすめです。

予約方法は電話やメール、予約フォーム、LINEなどさまざまです。傷跡修正やボトックス注射、治療費用についての不安や疑問はカウンセリングで伝えることができますが、気になることがあれば予約の時点で聞いておきましょう

その場で答えてくれるクリニックや、カウンセリングで詳しく答えてくれるクリニックなどがあるので自分に合った医院のカウンセリングを受けましょう。

未成年の場合は保護者の同伴親権者同意書が必要になることがあるので、事前に確認しておくこともおすすめします。

カウンセリングで治療の内容を確認し問題なければ契約する

カウンセリングの前に相談内容や希望する施術、アレルギーの有無などを問診票に記入します。

顔の傷跡修正を希望する場合、メイクを落とす必要があるクリニックもあるので注意しましょう。

カウンセリングでは、カウンセラーや医師が問診票の内容や悩みを確認しながら最適な施術を提案してくれます。ここでは傷跡の悩みや修正方法への疑問、価格や通院頻度などをしっかり相談しましょう

カウンセリングで治療内容を確認し、問題がなければ契約に移ります。ここで納得できないことや不快・不安に思うことがあれば無理に契約する必要はありません。

自分の傷跡修正にボトックス注射が最適かどうか、そのクリニックが自分に合っているかなど再度よく確認した上で契約しましょう

傷跡修正の治療を受ける

医師による診察を受け、傷跡修正が行われます。顔に注射をする場合はメイクをせずに来院するか、クリニック到着後に落とすようにしましょう。

ボトックス注射による痛みが不安な場合は麻酔クリームなどを用意してもらいましょう。

傷跡がある部位や大きさによって施術時間は異なります。治療前後の時間に余裕を持って行くのをおすすめします。また、副作用が不安な方は施術後の日数にも余裕を持っておくといいでしょう。

線状成熟瘢痕の場合は半年に1回程度、ケロイド・肥厚性瘢痕の場合は2ヶ月に1回程度の治療になります。

妊娠中または授乳中の方、ボトックス注射によるほかの治療を受けている方などは施術を受けられない場合があるので注意が必要です。

状況に応じてアフターフォローを受ける

ボトックスを注射した後は、痛みや腫れを抑えるためにクーリングや薬の塗布などの処置が行われることがあります。施術後に気になることがあれば医師に相談しましょう。

クリニックでのアフターケアのほかに、自分でのケアも大切です。ボトックスを注射した部位を刺激しないように気をつけましょう。揉んだりこすったりすることもNGなので、マッサージやエステに行くことも極力控えることをおすすめします。

また、施術当日は激しい運動や飲酒は控えるようにすることもポイントです。シャワーは問題ありませんが、長時間の入浴は避けることをおすすめします。ボトックス注射による傷跡修正の効果をより実感できるようこれらの点に注意して過ごしましょう

まとめ

線状成熟瘢痕やケロイド、肥厚性瘢痕などの傷跡治療の1つであるボトックス注射。

傷跡修正にはさまざまな方法がありますが、ボトックス注射も効果的であるものとして広がりつつあります。自分の希望する傷跡修正にボトックス注射は合っているのかを考え、レーザーやヒアルロン酸注射などの治療と比較し医師と相談しながら最適な施術を受けましょう。

今回はボトックスによる傷跡修正の方法、効果やリスク、施術の流れなどを紹介しました。ボトックス注射での治療を考えている方、施術の方法について知りたい方の参考になれば嬉しいです。