もともと糖尿病治療薬として用いられていたGLP-1（グルカゴン様ペプチド-1）は、食事をすると小腸から分泌されるホルモンです。
GLP-1には、摂取した食物が胃から排出するのを遅らせる作用や、食欲を抑える作用などがあります。
これをうまく美容医療に活用したのがGLP-1ダイエットです。
この記事の監修クリニック
お気軽にご来院・ご相談ください。
受付時間 10:30〜19:00
GLP-1とは
2014年に米国FDAに承認された体重管理治療薬サクセンダ（リラグルチド）注射剤を使用することが美容医療では多いです。サクセンダは2型糖尿病の治療薬ではありません。
GLP-1注射は、体重減少効果が裏付けされているにもかかわらず、依存性や中毒性はなく、安全性が高いことが評価されています。
欧米では抗肥満薬として認可されていますが、日本では保険適用外となります。
GLP-1はこんな方におすすめ
GLP-1注射は、体重減少効果が裏付けされていますが、依存性や中毒性はなく、安全性が高いものです。
- 食事制限せずにダイエットしたい方
- コロナ禍で、ジョギングやジムに行きづらい方
- 仕事が忙しく、ダイエットしたいけどなかなかできない方
- 時間を取られて、自分の時間が取りにくい方
GLP-1の効果と特徴
GLP-1の特徴を活かしたGLP-1ダイエットは医療の現場ならではの特徴があります。
GLP-1ダイエットは、GLP-1と同じ作用を持つ「GLP-1 受容体作動薬（GLP-1製剤）」を注射し、食欲を抑制します。
内臓脂肪が原因で起こる生活習慣病の予防にもつながります。クリニックによって、扱っているGLP-1製剤の種類は異なります。
GLP-1の特徴として空腹によるストレスを感じにくいことがあげられます。
ダイエットというと我慢がつきもの、というイメージもあるかもしれませんが、食事制限やハードな運動によるダイエットのストレスはほとんどありません。
GLP-1製剤を体に投与すると少量の食事でも満腹感を得られるようになり、無理なく続けることができる特徴があります。
定期的な通院もほぼ不要です。
GLP-1ダイエットは、治療開始後1、2回程度で通院は終了します。なかなか通院の時間を確保できない方でも無理なく継続できるものとなっています。
GLP-1のデメリット
GLP-1ダイエットを行う際には、いくつか覚えておきたい点があります。また、ある条件に当てはまる人はGLP-1ダイエットを行うことができませんので注意が必要です。
人によって副作用で吐き気を感じることがあります。治療を継続することで慣れていきますが、なかなか治まらない場合は医師に相談が必要となります。
少量の食事でも満腹感を得られるようになるため、食事量が減るため便秘や栄養バランスの崩れによる貧血などに見舞われることもあります。
その際はサプリメントなどで栄養補給をすることが必要なこともあります。
一般的に、未成年の方、妊娠中の方、授乳中の方、糖尿病の方、高齢者の方などはこのダイエットを行うことはできません。
それ以外でも以下にあたる方はGLP-1ダイエットはできません。
- BMI18.5未満の方
- 体脂肪率男性15パーセント未満、女性25パーセント未満の方
- 妊娠中、授乳中の方
- 膵炎、胆石症、胆嚢炎、重度の腎機能障害、肝機能障害のある方
- 大きな腹部手術の既往のある方
- 腸閉塞の既往のある方
- 摂食障害の方
- 内分泌疾患やステロイドなどの薬剤による肥満の方
- 甲状腺疾患のある方
- 多発性内分泌腫瘍症2型の家族歴のある方
- うつ病や自殺企図のある方
- 添加物にアレルギーがある方（リン酸水素二ナトリウム二水和物、プロピレングリコール、フェノール）
GLP-1の失敗例
もちろんGLP-1は効果が万全のものというわけではありません。いくつか効果を感じられないケースもございますのでご紹介しておきます。
まず、吐き気に悩まされて続けられなかった方がいます。
こちらは体質的に難しかったケースです。食欲はさらにおちたものの、健康的なダイエットとはいえなかったため医師の判断で投与を中止したケースです。
医師は健康を害してしまうような処方は致しませんので副作用があまりにひどい場合は治療を中止することがございます。
さらに大きなサイズダウンや、見た目に大きな変化を求めている場合は、少し個人差が出てしまうことがあります。
食欲が減ってきますのでもちろんサイズダウンは見込めますが、すぐに10キロ痩せたいというような要望をお持ちの場合は、難しいといえます。
また部分痩せにもGLP-1は少し時間を要します。
ここだけ痩せたいという場合はMITIなどの脂肪溶解注射を用いた方が良いかもしれません。
GLP-1を失敗しないためのアドバイス
GLP-1を失敗させないためには確実に施術をしてくれるクリニック選びが大切です。
きちんとしたカウンセリング、納得のいく説明、リスクなど遠慮なく相談にのってもらえるクリニックを選ぶとよいでしょう。
またきちんとした認可を得た薬剤を用いるのかどうかも確認しておきましょう。
GLP-1の治療の流れ
GLP-1ダイエットの流れは次のようなイメージです。GLP-1ダイエットは定期的な通院が不要ですが、初めは必ず医師のカウンセリングが必要です。
1.カウンセリング、診察を受ける
GLP-1ダイエットを受けるためには、GLP-1製剤の処方を行うクリニックでカウンセリングと診察を受ける必要があります。
健康状態をチェック、GLP-1ダイエットについてクリニックによっては、カウンセリング、診察時に血液検査などを伴うこともあります。
2.クリニックで初回の注射
カウンセリングと診察を行い、健康状態に問題がなければ、医師の指導のもと、セルフまたは医師がGLP-1の投与を行います。
3.自己注射の治療を継続するかチェック
一般的には、初回治療から1週間後を目安に、副作用などの有無を確認する診察をします。問題がなければ、自己注射治療を選択できます。
自己注射による治療が可能で、定期的な通院がなかなかできない方はこの方法を選ぶ方も多いです。
自分で注射をする点で不安に思う方もいるかもしれませんが、方法は医師の指導を受けられますので大丈夫です。もちろん不安が大きい方はクリニックでも注射は可能です。
カウンセリング時に体質や食生活、生活習慣などをしっかりとカウンセリングしてくれるクリニックを選びましょう。
もし施術しない場合でもカウンセリング料は無料なことが多いはずですので確認しましょう。
GLP-1の費用
GLP-1の費用は種類によって異なりますが以下に参考例を挙げておきます。
- リベルサス
- オゼンピック
- ビクトーザ
- サクセンダ
などの例です。
体質、ご要望に合わせて最適な処方で医師が判断するかと思います。なお価格はクリニックにより異なりますのでご確認ください。
| リベルサス | 7,000円（税込）～前後 |
| オゼンピック | 1万円（税込）～前後 |
1回0.25ミリグラムを月4回投与した場合の想定（クリニックによって扱っている薬剤が異なりますので事前に確認をお願いします。）
| ビクトーザ | 2万円（税込）～前後 |
| サクセンダ | 1万7,000円（税込）～前後 |
オンラインでも購入できる場合がありますのでクリニックへ相談してみてください。
また注射を自宅で行う場合もオンラインで指導してもらえることもあります。注射器の後始末から打ち方まで丁寧に指導してもらえる診療の一貫ですのでこちらも確認してみるとよいでしょう。
またクリニックによってはオンラインを受け付けていない場合もありますので事前に確認されるとよいでしょう。
今のコロナ禍オンライン診療と処方をしてもらえる場合はかなり混雑しているかと思いますので、早めに確認されるとよいと思います。
GLP-1のよくある質問
Q.GLPの種類はどのようなものですか。
リベルサス、オゼンピック、ビクトーザ、サクセンダ、トリルシティなどがあります。種類は患者さんの希望や体質で分けて医師が確認をいたします。
Q.「GLP-1オンライン診療」はどうやるのですか。
GLP-1注射、内服薬をオンライン診療で処方するものです。
主に内服薬が多いですが食欲を抑えたり、脂肪を分解することからアメリカではダイエット目的で用いられることが多くなっております。
コロナ禍で外出して運動やダイエットをすることが難しいため需要が増えているようです。
GLP-1治療で重要なことはどのメーカーの薬剤を何単位注射、内服していくらか、という点です。
診察時に治療計画を立て計画的な利用ができるオンライン診療をしてくれるクリニックを選びましょう。
Q.日本で無認可な薬を使って大丈夫なのでしょうか。
GLP-1は海外ではダイエット注射、肥満治療として効果が認められ推奨されております。
日本の糖尿病学会では糖尿病治療目的のみで推奨されているものですが実際の医療現場で使われているものですので、ご安心ください。
Q.内服薬はどのようなものですか。
リベルサス（1日1回内服）は注射ではない経口用のお薬です。世界初かつ唯一のGLP-1経口薬で、2021年2月に発売された新しい薬です。1日1回錠剤を飲むだけで済み、注射が苦手な方でも継続できます。
費用例：
| リベルサス3ミリグラム 30日分：30錠 | 7,500円（税込）～前後 |
| リベルサス7ミリグラム 30日分：30錠 | 1万7,000円（税込）～前後 |
| リベルサス14ミリグラム 30日分：30錠 | 3万円（税込）～前後 |
【オンライン診療ご利用にあたって】
Q.身体に合わない際には、薬を変えたり相談できますか。
お体に合わないなどの場合は、すぐに相談できるクリニックが一番です。容量の調整の相談もできますので、医師へ相談ください。
GLP-1についてのまとめ
初めての薬剤によるダイエット治療は不安も多いことと思います。
しかし、医療の現場で実際に使われているものをダイエット用として用法を無理なく見ながら行っていくのがクリニックの腕の見せ所になります。
もし、投薬や注射だけでダイエットできるとしたら楽な痩せ方が実現できますので患者さんの負担を大きく減らすことができるのではないでしょうか。
何をやっても続かない、手間を省きたいけど痩せたいと思っている方がおられましたらぜひ一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
GLP-1を検討されている方は、まずは美容クリニックのカウンセリングを予約し、相談してみましょう。
WITH BEAUTY CLINICでは各種カウンセリングはすべて無料ですので、安心してご相談いただけます。
お電話、予約フォームで受け付けております。知識豊富な専門のスタッフが親切に丁寧にお答えしますのでお気軽にご利用ください。
