食欲抑制剤は食欲をコントロールする中枢に働きかけて食欲を抑える薬剤です。
ダイエットをサポートする効果が期待できますが取り扱いについては医師の処方が必要となるため、安易に個人輸入などでリスクを負った使い方をしないようにしましょう。
最近のニュースでは知らないうちに依存性の強い成分が入っている痩せサプリメントをネット購入して覚せい剤依存になったという報道もありました。
クリニック処方の痩せる処方以外は危険を伴います。
ここでは痩せる仕組みや副作用について解説していきます。
食欲抑制剤とは

食欲抑制剤は、その名前の通り食欲を抑えてダイエットを目指す薬です。食欲をコントロールする中枢に作用して食欲を抑える仕組みとなっています。
ダイエットで体重を減少させるためには、摂取カロリーが消費カロリーよりも少なくなることが必要ですが、食欲抑制剤を服用すれば、摂取カロリーを減少することが可能となります。
ただし、飲めばなん十キロも急に痩せるものではありませんので、自然に痩せるにはある程度の時間が必要となります。食欲抑制剤には依存性を含んでいる薬剤もあるので使用には注意が必要です。
食欲抑制剤はこんな方におすすめ

食欲をコントロールする神経に働きかけて食欲を抑制するため食べるのを我慢できない方などに適しているといえます。
食欲抑制剤にはいくつか類似する種類があります。その違いも見ていきましょう。
食欲抑制剤の使用は、以下のような方におすすめします。
- ダイエットしたいけどつい食べ過ぎてしまう方
- 脂肪吸引などメスを入れたりしたくない方
- 自然に痩せたい方
- 無理をせずにダイエットしたい方
- 食事制限をしないで痩せたい方
医師により状態を診察したうえで、自身に適した薬剤でダイエットを目指すことが大切です。
食欲抑制剤の効果のメカニズム

食欲抑制剤と脂肪吸収抑制剤と糖質吸収抑制剤の違いについても触れます。
ダイエットをサポートする薬剤には、食欲抑制剤の他に「脂肪吸収抑制剤」と「糖質吸収抑制剤」があります。
体重を減少させるためには、摂取カロリーを抑える必要があります。
そのため、ご自身で適度な食事制限を行うことも少なくありませんが無理に行うとリバウンドや体調を崩すことになりかねません。正しく制限しなければ健康を害してしまいます。
食欲抑制剤を利用すれば、食欲が抑えられて摂取カロリーを調整しやすくなります。食欲抑制剤は少ない食事量で満腹感を得やすくなる手助けをするものです。
食欲抑制剤は食欲調節中枢に働きかけ、少ない食事量で満腹感を得やすくします。
消費食欲抑制剤は、消費エネルギーを促進させるほか、代謝を促進させて肥満改善を目指す効果が期待できます。
脂肪吸収抑制剤
食事の際の余分な油分を体外に排出してカロリーカットする油分の多い食べ物が好きな方などに適しているものです。
糖質吸収抑制剤
血糖値の上昇を抑制して痩せやすい体にするというものです。糖質の多い食べ物が好きな方などに適しています。それぞれの薬剤によって効果は異なります。
また、食欲抑制剤は2~3ヵ月程度の服用を推奨されています。効果を実感できるまでの目安は最低1ヵ月はみる必要があります。
主な食欲抑制剤としては、サノレックスとリデュースなどがあります。ここでは厚労省の認可を受けたサノレックスについて述べます。
名称:サノレックス
有効成分:マジンドール
特徴
- 厚生労働省の承認を受けた食欲抑制剤
- 有効成分が脳の視床下部に作用して食欲を抑制
- 少ない食事量で満足感を得られる
- 空腹感を少なくする効果が期待できる
- リパーゼ活性を阻害することで、脂肪の吸収を阻害することができる
副作用
- 便秘
- 眠気、不眠症
- 抑うつ、興奮
- かゆみ
- 依存によるイライラ
- 喉の乾き
- 便秘
- 頭痛
- 体のほてり
- 心拍、血圧の上昇
など
食欲抑制剤は、薬剤によって効果や副作用が異なります。そのため自分に適した食欲抑制剤を医師に確認してもらいましょう。
サノレックスは、厚生労働省の認可を受けている食欲抑制剤です。有効成分の「マジンドール」による作用で、食欲を抑制する働きを持ちます。
また、少ない食事量で満足感を得られるようになるのも特徴です。
ただし適度な運動や食事制限も必要なので、食事療法や運動療法と併用することで効果を上げていきます。
食欲抑制剤は通販で市販されている? 病院で処方してもらう必要がある
サノレックスのような食欲抑制剤は通販や市販で販売されていません。病院など医療機関で処方してもらう必要があります。
食欲抑制につながるとされるサプリメントは通販で市販品を購入可能ですが、サプリメントは薬剤ほどの効果は期待できないので注意が必要です。
食欲抑制剤の使用を考えている方、副作用が不安な方は医師へ相談しましょう。食欲抑制剤はダイエットをサポートする薬剤です。サノレックスやリデュースなどの薬剤があります。
食欲抑制剤は次の3つの作用によって食欲を抑えつつ、少ない食事量で満足感を得られる効果が期待できます。
- 摂取抑制作用
- 消化吸収制作用
- 消費エネルギー促進作用
ただし、食欲抑制剤には依存性などの副作用があるため使用には注意しなければなりません。一度、医師やクリニックの診察を受けて適した薬剤の処方を受けましょう。
食欲抑制剤を注射で投与するGLP-1注射もあります。
GLP-1注射は、食欲抑制剤を注射で投与するダイエットの一つです。ダイエットの効果が期待できるホルモン「GLP-1」を注射で体内に投与します。
- 食欲を抑制する
- 脂肪を分解させやすくする
- 基礎代謝を上げる
投薬と同じく副作用もあります。GLP-1注射の副作用には胃の不快感や便秘、下痢や頭痛などの症状が挙げられます。
ただし副作用が生じても継続して注射を打つことで症状が気にならなくなることがほとんどです。またGLP-1は注射で投与するのが一般的ですが、経口投与するものもあります。
GLP-1製剤には「サクセンダ」などがあります。別のページでサクセンダも詳しく解説しているのでぜひあわせてご覧ください。
食欲抑制剤の服用方法
とは?経過、ダウンタイムついても詳しく解説-1024x647.jpg)
食欲抑制剤の服用方法と服用後の経過を見ていきましょう。食欲抑制剤は昼食の1時間以上前に1錠服用します。通常、昼食と夕食の食欲を抑えることが可能です。
夕食時の抑制効果があまり感じられないなど、効果が不十分な場合は昼食と夕食のそれぞれ1時間以上前に1錠ずつ服用します。
服用期間中は薬を服用しても食欲が落ちにくくなることがあります。これは薬に体が慣れていくために起こります。
服用期間は通常2~3ヵ月程度です。効果を感じられなくなったら服用を中止して、医師へ相談してください。
食欲抑制剤の副作用

食欲抑制剤で起こりえる副作用は、次の通りです。
- 口の渇き
- 便秘
- 倦怠感
- 悪心
食欲抑制剤の中には、依存性のある成分を含む薬剤もあります。そのため、医師の指示や記載されている用法、用量を守って使用する必要があります。
医師の処方以外で購入したものなどを判断で服用すると健康に被害を及ぼす可能性があるためご注意ください。
食欲抑制剤を飲んではいけない人

他のGLP-1注射やインスリン注射を使用している方には処方できません。
- 妊娠中、授乳中の方
- 膵炎や胃腸障害の症状、既往歴がある方
- 過度のアルコール摂取や副腎機能不全など低血糖の恐れがある方
また、子供を対象とした臨床試験を行っていないため、子供への使用はおすすめできません。
持病についても個人の履歴で様々なので今飲んでいる薬がある場合など、必ず申告するようにしてください。
妊娠中や授乳中の方には、食欲抑制剤の服用が禁止されています。妊娠中の方は胎児にも影響を及ぼす実験報告がなされています。
- 胎児の体重抑制や出生率の低下
- 毒性が母乳に移行してしまうことがある
妊婦の場合は、食事療法や運動療法を用いることが一般的です。
アルコールや薬物の乱用歴がある人も依存しやすくなるので気を付けてください。
過去にアルコールや薬物を使っていた方は、サノレックスの服用ができません。中枢神経への刺激が強まり、新たな依存を引き起こす可能性が高くなるためです。
普段の飲酒量が多い方は注意が必要です。めまいや眠気といった副作用を増強させることがあります。サノレックスの服用中はアルコールの摂取を控えましょう。
食欲抑制剤の費用

食欲抑制剤の値段は医療機関によって異なりますが、1錠あたり500~800円(税込)前後です。
保険適応となるのは、BMI35以上の高度肥満症を患っている場合です。この場合は半額程度になります。
このほか、処方を受けるときに初診料や再診料も発生しますのでクリニックに確認しておくといいでしょう。
食欲抑制剤のよくある質問

Q.種類によって効果に違いはありますか?
薬の種類によって、違いがあります。
体重減少効果や個人差がありますので体質や目的に合ったものを医師が選択します。種類は患者さんの希望や体質で分けて医師が確認をいたします。
Q.GLP-1注射(サクセンダ)の効果はいつから現れますか?
2週間以内に徐々に効果が出始めることが多いです。
肥満者を対象とした試験では8割を超える方がこの期間内に効果をもたらしましたが肥満度が少ない方はもっと遅い可能性はございます。
部分痩せなどには効果がなかなか実感できないこともあります。
Q.食欲抑制剤でどのくらい体重が減りますか?
個人差がありますが3キロほどが平均で減ることが多いようです。
ただこれだけではなく、食事や運動習慣にも気を付けて生活習慣を変えながら行うことが大切です。肥満度が高い人ほど減りやすい傾向にあります。
人によって異なりますが、食欲が減少していく過程で変わっていきます。
Q.食事制限や運動は苦手なのですが。
治療終了後に何もしなければ、徐々にもとの体重に戻ってしまいますので食事や日常生活には気を付けて規則正しいリズムを意識しなければいけません。
いくら食欲抑制剤を投与したからといって暴飲暴食をしていては何もなりません。生活改善を意識して、併用した投与をすることで将来的にもリバウンドしない体づくりをしていくと思ってください。
Q.薬を使って大丈夫なのでしょうか。
食欲抑制剤は肥満治療として効果が認められ推奨されております。実際の医療現場で使われているものですので、ご安心ください。
食欲抑制剤についてのまとめ

初めての薬剤によるダイエット治療は不安も多いことと思います。
しかし、医療の現場で実際に使われているものをダイエット用として用法を無理なく見ながら行っていくのがクリニックの腕の見せ所になります。
もし、投薬や注射だけでダイエットできるとしたら楽な痩せ方が実現できますので患者さんの負担を大きく減らすことができるのではないでしょうか。
何をやっても続かない、手間を省きたいけど痩せたいと思っている方がおられましたらぜひ一度クリニックに相談してみてはいかがでしょうか。
食欲抑制剤を検討されている方は、まずは美容クリニックのカウンセリングを予約し、相談してみましょう。
WITH BEAUTY CLINICでは各種カウンセリングはすべて無料ですので、安心してご相談いただけます。
お電話、予約フォームで受け付けております。知識豊富な専門のスタッフが親切に丁寧にお答えしますのでお気軽にご利用ください。
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