女性の抜け毛治療に用いられる薬「スピロノラクトン」。しかし、ほとんどの方が効きなれない治療薬に戸惑いを隠せない方も多いハズ。
本記事ではスピロノラクトンの効果や副作用について解説します。
スピロノラクトンとは
1957年に開発されたスピロノラクトン。もともとは、血圧が高い人への降圧剤や血性心不全の利尿薬として使用されてきました。
服用することで次第に男性ホルモンに拮抗する副作用作用があること判明したのです。
男性ホルモンに拮抗する副作用を他の治療に応用できないかということから、スピロノラクトンは多嚢胞性卵胞症候群(PCOS)の治療に用いられました。
男性ホルモンへの拮抗作用は、他の治療にも用いられ、現在ではFAGAの治療薬として有名になりました。
現在では月経困難症や子宮腺筋症の治療に応用しようと研究が進められています。
スピロノラクトンの効果
FAGA治療薬として使用されているスピロノラクトンには「利尿剤」「FAGA治療薬」「にきび治療薬」の3つの効果があります。
利尿剤
私たち人間は、体内のナトリウム(塩分)と、カリウムのバランスをコントロールしているアルドステロンというホルモンを備えています。アルドステロンは、血管内に塩分と水分をため込む働きがあるのです。
しかし、スピロノラクトンが持つ抗アルドステロンの効果により、アルドステロンの働きを抑えることができます。よって、水分を体外に排出し高血圧の治療薬として用いられてきました。
FAGA治療
女性ホルモンが減少し、男性ホルモンが優位になることで発生するFAGA(女性型男性型脱毛症)。
「女性が男性型脱毛症を発症している」という考えから、スピロノラクトンが治療に使われるようになりました。
スピロノラクトンの持つ抗アルドステロンを利用し、抜け毛の原因であるジヒドロテストステロンとアンドロゲンの拮抗も抑える働きが期待できます。つまり、抜け毛を抑えることができるのです。
また、一般的にFAGA治療にはフィナステリドという治療薬が用いられることが多いのですが、妊娠中や授乳中の方が服用すると、男性ホルモンの低下により男性胎児への発育に影響を及ぼす可能性があるとされています。
そこでフィナステリドの代替薬としてスピロノラクトンを用いられることが多くなりました。
にきび治療
スピロノラクトンにはにきび治療薬にも効果があるといわれています。
10~30代になると男性ホルモンが活性化され顔面や上背部、前胸部に皮脂がたまりやすくなります。
そこで抗アルドステロンを持つスピロノラクトンを用いることで、男性ホルモンの分泌を抑え込み、にきびの治療を行うのです。
スピロノラクトンの服用方法
スピロノラクトンは通常1日2~4錠(50~100ミリグラム)を服用します。
しかし、持病を持ちの方や年齢、健康状態によっては服用量が増減されるため、医師の指示に従った方が安全です。
また、夕食後にスピロノラクトンを服用すると、夜間の排尿により睡眠時間を妨げてしまう恐れがあります。
スピロノラクトンの効果が出るまでの期間
スピロノラクトンは服用後、約1~3ヵ月で育毛効果を実感できるようになります。
しかし、個人差はあるため、一定期間が過ぎても効果が感じられない場合は、医師に相談して薬を変えてみるのもいいかもしれません。
スピロノラクトンの副作用
スピロノラクトンは、副作用を持つ治療薬です。必ず服用前に以下を熟読し副作用を確認しましょう。
めまい、ふらつき
スピロノラクトンは、もともと心不全や高血圧のための利尿剤として用いられてきました。
そのため、高血圧でない人が服用すると血圧が低下し、めまいやふらつきを感じる場合があります。
また、服用前にも増して頻尿になってしまったり喉が渇いてしまう場合があります。
生理不順
スピロノラクトンの持つ抗アンドロゲンは、男性ホルモンに働きかける薬なので、女性ホルモンとのバランスが崩れて乳房が痛くなったり生理不順になる場合があります。
しかし、これらの症状は処方する薬の量にもよるため、すべての人に起こる副作用とはいいきれません。
スピロノラクトンについてのまとめ
FAGAの治療に用いられるスピロノラクトンは、FAGAの原因である男性ホルモンに働きかけることで、効果が見込める治療薬です。
そのため、高い効果が見込めます。ただし一定の副作用を発生する場合があるので、服用時には注意が必要です。
スピロノラクトンを検討されている方は、まずは美容クリニックのカウンセリングを予約し、相談してみましょう。
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